レンジャーロープの規格 ~その2~(引張強度)

レンジャーロープを使用する場合、結索を作って重量物を吊り下げたり、引き上げたりする場合は、ロープ本来の性能(引張強さ)の6割になることは先の記事で説明しましたが、もうひとつ重要な注意点があります。

それは、D/d(デイ バイ デイ)を考慮しなければ、安全は保たれないということです。

D/d(デイ バイ デイ)とはシーブ又はドラムのピッチ円の直径とロープ径との比のことで、解りやすく言うと、ロープを吊り下げたり、引き上げたりする際に施設の角などにロープが接してしまう場合、本来の性能よりも少ない荷重で破断しないように角の尖んがり具合がどれ位でなければならないかを示す値です。

レンジャーロープの場合のD/dは、ロープの直径の10倍が適当であるとされています。

ナイロンレンジャーロープの直径は12mmですので、ロープが当たる角を直径120mmのアール以上にすれば、強度が保たれるということになります。