2018年 1月 30日
レンジャーロープの規格 ~その1~(耐加重)
ナイロンレンジャーロープでどれ位の物が吊り上げられると思いますか?
消防の方は、一般的に1,600kgと覚えていらっしゃるようですが、その根拠は以下のとおりです。
引張強さ=破断強力です。これが簡単に言うとどれ位の引っ張る力に耐えれるかということです。
メーカーさんの記述に若干の誤差がありますが、JIS規格(ナイロンレンジャーロープはこのような規格で作りなさいという規格)で、2.74~2.75KN(キロニュートン)の引っ張りに耐えるものとなっています。
それでは、実際に何kgのものを吊れるのかというと、約2,800kgのものを吊り下げることが可能です。
しかしながら、これには「ロープをストレートに使用した場合」という一つの条件があって、結索をして使った場合には、結索部分に強度劣化が起き、ストレートで使用する場合の6割の重さにしか耐えられません。
2800×0.6=1,680≒1,600kg(10kg切り捨て)
従って、救助の現場で使用する場合の引張りの限界が1,600kgとされているのです。