救助大会はじめの一歩「何を鍛えるのか」その6
今期の地区予選も各地で行われ、都道府県大会に向け、皆様の技の精度も研ぎ澄まされつつあるものと推察しております。
救助全国大会への道のりも当然ながら始まっています。
今年も8月までのカレンダーは訓練で埋まっているでしょうか?
死に物狂いでフィジカルを鍛えぬくのも訓練。
明けても暮れても結索を研究するのも訓練。
そして、寝るのも食うのも休息をとるのも訓練。
その先に何があるのか、先にあるもののために全ての行動を使うわずかな期間と心得、1日1日を噛みしめて味わって過ごして欲しいものです。
1年の3分の1を使ってもいいじゃないですか。
老いれば、それも叶いません。若人の特権みたいなものです。
故に、優れた者よりやり切った者が勝つ。それが救助大会。
やり切った者に、押し上げてくれる風は必ず吹きます。
頑張って下さい。
さて救助大会始めの一歩も連携訓練について残すところあと僅か。
その6は、ロープブリッジ救出について、ポイントを押さえてお伝えします。皆様の気づきになれば幸いです。
1番員と2番員の連携は上手くいってますか?
連携は、チロリアンで渡ってから上手くできるだけではダメですよね。
そう、渡って行く時の後発する隊員の出発のタイミングも大きくタイムを左右します。登りとなる時にどれ位負担を少なくするかが重要。
目に見えない負担が積もれば大きなロスにタイムとして現れます。
勢いを使うところと抑えるところを隊の特色に合わせてミリ単位で調整する気概があればスッとタイムは縮むものです。
さて、3番員の引きはどうでしょう。
不用意に手を外してしまうのが癖になっていませんか?
リズムの取り方が重要だと思います。
下半身でとるのか、上半身でとるのか人によって違いますが、
下半身バネ主導でとる方が安定します。
誤って手を外しても慌てず対応できるはずです。
上半身でリズムをとるときは、最初のひと引きにどれくらいのパワーを注ぐのか、いつも力の塩梅を同じくしないと引きのタイムは暴れます。
また,要救が近づいてくるに従いロープの登りの角度がきつくなりますから、ピッチと手を引く高さも微妙に変化を入れるのもポイントかもしれません。
重く感じてきたから変化するという受け身的考えではなく、
ここでは重く感じるはずだから、自分はこうやって変化していくんだという自分主導の攻める変化が大切だと思います。
変えるのは意識だけですよね。人に迷惑はかけない。
ネガティブな意識ではなく、仲間を盛り上げるためのポジティブな「迷惑はかけない」という意識が4つ集まれば、実力の差は埋まると私は考えます。
細かいことを話せばキリがなく続きますので、ご質問があれば遠慮なくメールでも電話でもお問い合わせください。希望があればZOOMでお話もできます。
笑顔で搭上に立ち、笑顔で塔上を降りる試技に成るよう祈念しています。